終わった人 2019 9 16

映画 「終わった人」(原作 内館 牧子)
主演 舘 ひろし  黒木 瞳

 男性にとって、定年後の生活は、バラ色ではありません。
退職すると、会社の人間関係をすべて失うので、
話し相手は、妻とペットの犬だけとなります。
 実は、妻が話し相手になってくれるか怪しいのです。
妻は、地域社会や趣味で、しっかり人間関係を築いていますので、
いまさら、そこへ夫が入り込む隙間はありません。
そうなると、話し相手は、ペットの犬や猫だけとなります。
 男性は、そうなると、
「もう誰とも話さなくてよい」と開き直るでしょうが、
世の中、そんなに甘くないのです。
 歩かないと足の筋肉が衰えるのは、誰でもわかるでしょうが、
しゃべらないと喉の筋肉が衰えます。
 これが何を招くのか。
肺炎にかかりやすくなります。
「嚥下障害→肺炎」という「高齢者にとっては大敵」という事態になります。
 肺炎にかかってしまうと、苦しいうえに、
QOL(日常生活の質)が低下してしまいます。
 コーラやビール、あるいはワインなど、
刺激性のある飲み物を飲んだ時に、むせたことはありますか。
 そうならないためには、しゃべることです。
さすがに、犬や猫に話しかけるのは、むなしいでしょう。
 たとえば、一人カラオケで歌うとか、
語学を勉強すると、唇周りの筋肉も鍛えられて、
顔が若々しくなります。
 「いまさら語学教室に通うのは恥ずかしい」と思うかもしれませんが、
最近の語学教室は、講師の先生と外出して、
喫茶店でマンツーマン指導を受けることができます。
 さて、これで定年後の危険は避けられたと思うのは、甘いです。
基本的に、主婦の昼食は、粗末なのものです。
だいたい、朝食の残り物を食べています。
 ところが、毎日、日中、夫が家にいるようになると、
妻は、昼食を正式に作らなければならなくなってしまいます。
これは、妻にとって、大きなストレスになります。
 そういうわけで、定年後の男性は、家庭に居場所はありません。
そうかといって、社会にも居場所はありません。
毎日、図書館で時間をつぶす、あるいはショッピングモールで時間をつぶす。
これも1か月もやったら、飽きてしまうでしょう。
 もし、人生100年時代が実現したら、
「毎日、図書館で時間をつぶす」を40年間も続けることになります。
 さりとて、自宅でパソコンばかり見ていると、
妻や娘から、妙な「あだ名」をつけられてしまいます。
「お父さんは、まるで、お地蔵さんのようね」
 自宅にこもりがちな夫を見かねて、
妻がバスツアーに連れ出すと、
つい会社生活を思い出して、「常務取締役」を演じてしまい、
周りの客に煙たがられてしまったという話を聞いたことがあります。
 男性の定年後は、バラ色ではなく、いばらの道を歩むことになります。
そうならないためには、50歳を過ぎたら、ライフプランを考えておく必要があります。

男の料理1 2019 3 3

「包丁を使わない料理」(角煮)
 なぜ、男性は、料理をする必要があるか。
実は、「昼食」が「熟年離婚」の原因になる可能性があります。
 基本的に、主婦の昼食は、粗末なものです。
たいていは、朝食の残り物を食べています。
 しかし、夫が定年退職して1日家にいるようになると、
昼食を正式に作る必要が出てくるのです。
 料理好きの人ならばともかく、
普通は、妻にとって大きなストレスになります。
 そこで、男性も料理する必要があります。
さりとて、包丁も使ったことがない男性が多いでしょう。
しかし、定年退職して、時間はたっぷりとある。
 包丁を使わず、しかし時間はかかるので、
主婦が作らない料理があります。
それが「角煮」です。
(以下は、私が若い頃に一人暮らしの時に作った手法です)
(材料)(3〜4人前)
「煮豚のたれ」(モランボン株式会社)
角煮用の豚バラ肉(300gから500g)
水(400cc)
油(小さじ1杯)
(作り方)
1 大きなフライパンに油を入れて、
強火で肉の表面全体に焼き色をつけます。
火を止めます。
2 「1」に水と「煮豚のたれ」を入れ、
中火で煮ます。
3 煮立ったら、「弱火」にして、
「落し蓋」をして、
時々、肉を返しながら、「弱火」で約40分煮込みます。
(注)
1 「煮豚のたれ」は、「焼き豚」を手軽に作るためにありますが、
「角煮」用にも使えます。
2 「弱火」で約40分のところは、火元に十分注意が必要です。
来客があったり、うっかり、うたた寝しないように注意しましょう。
(コツの1)
 上記の方法でも、十分、おいしく作れますが、
煮物は、食材が冷えていく時に、味がしみこみます。
 「3」で弱火で約40分煮たら、
火を止めてから、角煮が冷えていくまで、しばらく待つ。
 その後、つまり、食べる前に、
もう一度、温めればよいのです。
(コツの2)
 豚肉の臭みが気になるという人は、
水(400cc)ではなくて、水(300cc)と白ワイン(100cc)でもよいでしょう。
アルコール分が、豚肉の臭みを取って、肉を柔らかくします。



























































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